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塩モズク商品 差別化の支援事例

【相談:類似品が多いので差別化したい】

株式会社沖縄ゆうあいが運営する指定障がい福祉サービス事業所「くくるばな」では、塩モズクの商品を作っているが、市場には類似品が多い。ラベルデザインを変えるなどして差別化を図りたい。

  • 企業名         「くくるばな」
  • 業種        福祉サービス事業
  • 資本金         100万円
  • 創業           2012年
  • 従業員          7人

ありのまま 自社表現を

【回答:福祉作業所の製品を堂々と前面に】

就労を希望する障がい者の方々が、作業所のくくるばなで、県産のモズクを丁寧に選別して製品化している。
しかし、市場には多くの類似商品はあふれていて、ほかの製品と差別化するために、インパクトのあるラベルデザインに変更したい。シンプルな手書きの筆文字がカラーのラベルよりかえって目立つと思い、いろいろと作ってはみたものの、どういうデザインが良いか、アドバイスしてもらいたいという相談である。

確かに手書きの筆文字は、写真やカラーのラベルより目立つかもしれない。だが、モズク製品はちまたにあふれていて、消費者はよほど中身が違わないなら、ラベルより価格で選ぶはずである。

では、何をもってこのモズク製品を選んでもらえるのかと考えた時に、ほかの類似商品と明らかに違う点に行き着くことができる。それは作業所の障がい者の皆さんが、一生懸命、丁寧に異物を取り除き、質の良いモズクを選別していることである。

それをありのままに表現することで、消費者にこの製品の良さを素直に伝えられる。
福祉作業所の製品であることを隠すのではなく、堂々と前面に出していくことを提案した。

商品名も「くくるばなのもずく」として出すことで、他社の製品との差別化が図られるだけでなく、買い手にも障がい者の皆さんの自立支援に少しばかりでも寄与しているという気持ちを持たせることができる。

また、この製品を扱う店も障がい者の自立支援を応援する企業という良いイメージを持つことができる。三方良しの「近江商法」である。

現在、ホームセンタータバタの石川、浦添、嘉手納の3店、JAおきなわの宜野湾ファーマーズで販売している。販路拡大も今後の課題であり、よろず支援拠点としてもフォローアップしていきたい。

くくるばなのモズクを扱う店が増えて、たくさんのお客さまが買う機会が増えていくことを期待したい。

商品の問い合わせは ☎098(898)6901 まで。

※この記事は2015年4月19日の沖縄タイムス(日曜版)『よろず支援拠点カルテ@沖縄』からの転載です。

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