【相談:こだわりのキビ加工品経営を安定には?】
相談事業者基本情報
●企 業 名 農業生産法人株式会社オルタナティブファーム宮古
●業 種 農業サービス業
●所 在 地 沖縄県宮古島市下地字与那覇53
●資 本 金 799万
●創 業 2012年
●従 業 員 2人
【相談内容】サトウキビ本来のおいしさを伝える」ことをモットーに、農薬・化学肥料不使用で生産したサトウキビの加工品製造や黒糖作り体験を提供している。市場には類似関連商品が多いが、何とか経営を安定させたい。
【内容:商品の魅力 伝える工夫】
相談者は前職で手掛けた研究開発について、地球環境への負荷を高めしまうという自己矛盾を抱えていた。地に足をつけて人の命をつなぐ食の生産者に魅力を感じ、7年前にオルタナティブファーム宮古を設立した。
サトウキビ農家の手取り単価は、国の交付金と製糖工場が直接支払う原料代金で構成されている。交付金は輸入砂糖の相場や輸入量で調整されるが、国内消費の減少傾向で輸入が減っており、調整金収支は累積赤字が続いている。そんな中、相談者は農薬・化学肥料を使わないサトウキビを生産、加工している。商品を差別化するために加工なども独自に手掛け、高品質な黒糖として付加価値を追求している。そのため製糖工場には出荷しておらず生産者向けの交付金を受けていない。
これまで開発してきた黒糖蜜などの加工品はサトウキビへのこだわりと情熱が評価され、県内外の高級ホテルなどで採用されている。商品の成分分析で安全性を確認して顧客に提供している。一方、一部外注している工程や検査費用などが原価に跳ね返っている。
利益を確保できる売り上げを確保していくため、顧客セグメントをアドバイスした。顧客リストを作成してもらい、相談者自ら訪問営業を実施して商品の魅力を伝えた。また、自社ホームページでは商品の魅力を伝える「ランディングページ」を作成し、セット商品の売り方や見せ方も工夫した。
今年のおきなわ花と食のフェスティバルでは、新商品の「美ら蜜 Nuts & Fruits Pot」が「島ふ~どグランプリ」で最優秀賞を受賞。黒糖やバナナスイーツ作りの体験プログラムで団体客も集客し、少しずつ経営が改善してきてた。今後も月次報告で来訪される相談者に寄り添いサポートしていきたい。
問い合わせはオルタナティブファーム宮古、電話090(7205)5199
(県よろず支援拠点コーディネーター・砂川淳一)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。
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