宮古島の農産物 価値を高め販売したい

マンゴー

【相談:販路の開拓と課題】

農家と一緒に宮古産の農産物に付加価値をつけ、加工販売するグループ「ばんずの会」を立ち上げ、統一ブランド「ばんずの会」を立ち上げ、統一ブランド「まるごと宮古島」で特産品の開発を進めている。販路を開拓したいが、課題は何か。

相談事業者基本情報
企 業 名  まるごと宮古島「ばんずの会」
業    種    農産物加工販売業
所 在 地      宮古島市
資 本 金       不明
創    業      2009年
従 業 員        5人

【回答:生産体制を整え販売戦略を立てる】

「ばんず」とは、宮古方言で「今が旬」という意味。2013年の宮古島地域雇用創造協議会主催の「宮古島の宝発見・創造講座」を受講した農家や中小企業家同友会宮古支部のメンバー11人が、島の特産品開発を担うため「ばんずの会」を設立した。
全国的に著名な商品開発コンサルタントの指導を受け、マンゴー、島らっきょう、紅芋、よもぎ、ローゼルの5種類のドレッシングを開発した。
農産物の種類を見てもわかる通り、かなり個性の強い素材をふんだんに用いているので味が心配だったが、どれも大変おいしく仕上がり、素材本来の色を生かしたカラフルな商品になっている。
マンゴードレッシングは素材の甘みが生かされ、島らっきょうドレッシングはラッキョウの風味が感じられ、よもぎドレッシングは独自の苦みとともにうま味がインパクトを与える。素材の個性がそのまま商品の強みになっている。
マンゴードレッシングは素材の個性がそのまま商品の強みになっている。

客層の絞り込み明確に

昨 年、初めて相談に来たときには、どことどう相談すれば良いか、助言を求めていた。ラベルの一括表示が若干修正を要する旨助言したが、5種類の容量 150mlで600円の商品の課題は販路である。地元の素材にこだわっている商品だけに生産量も限られ、量販店に展開できる生産量や価格帯系ではない。で はだれをターゲットとして、どのように商品の情報を伝え、どこの売り場で売るのか
など販売戦略を立てていかなければならない。
幸い県物産公社の14年度「離島特産品等マーケティング支援事業」に採択され、これを機に販路開拓を進めていく方針である。
11月には銀座わしたショップに初めて出荷することができた。商品開発した直後の4月には地元の新聞2紙で紹介され、宮古島市長もすいせんするなど注目さ れたが、定番の売り場作りはこれからである。生産体制を整えながら、宮古島を代表する農産物加工品として大事に育ててほしい特産品である。
問い合わせは、ばんずの会事務局農事組合法人まるごと宮古島 代表・上地和彦氏、 電話090(9785)5304

※この記事は2015年1月11日の沖縄タイムス(日曜版)『よろず支援拠点カルテ@沖縄』からの転載です。

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