商品の包装 海外用に改良したい

Overseas expansion

【相談:海外市場ニーズへの対応】

中国、台湾、香港、シンガポール向けに、商品裏面の一括表示やデザインの一部を改良したい。
パッケージ面積には制限があるので変更すべき点と不要な点、各国の表示にかんする法規等を教えてほしい

きび太郎
相談事業者基本情報企業名        海邦商事
業種    加工黒糖、菓子類の製造販売
所在地        うるま市
資本金        4900万円
創業         1991年
従業員         20人

【回答:言語と商品知識の両方に精通した輸出先企業に協力を】

加工黒糖を製造販売する海邦商事は、2012年に創業者の前社長から、現在のセントローレント真紀社長に事業が引き継がれた。
業界では数少ない女性社長として日々奮闘している。

表示の多言語化が必須

アジアを中心に海外にも幅広く営業活動を展開、商談会や物産展に参加し積極的に販路開拓に当たってきた。
定番商品の増加に伴い、取引先から現地の市場に対応したパッケージを求められるようになった。
さらに市場を拡大するため、海外市場ニーズに対応できる形態に改良することを決めた。
海外で商品を流通させるためには相手国の言語で、法規に対応した商品内容を記載する裏面表示が必須。
まずその国の法規を確認、翻訳する作業を進めた。
専門的な内容なので翻訳会社に任せず、言語と商品知識の両方に精通した輸出先企業に協力を求めた。
「メイドインジャパン」のブランド力を生かすため、表デザインはあえて日本語を残し、商品の中身と産地、ブランド名のみを英語表記することにした。
多言語対応の商品パッケージは、輸出だけでなく、増加する外国人観光客にも対応することができる。
沖縄観光コンベンションビューローが昨年3月に公表した「外国人客受入に関する実態調査事業報告書」によると、外国人観光客の不満は言語対応が最も高く、企業側も同様に課題として認識している。人材育成も早急な課題だが、すぐに着手できる商品表示などの対応が、当面の販売力を左右していくであろう。
今や沖縄では商品やサービスの多言語化は、企業の成長にとって必須要件といえるかもしれない。
※この記事は2015年1月25日の沖縄タイムス(日曜版)『よろず支援拠点カルテ@沖縄』からの転載です。

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