CASE316 農福連携で新商品作りたい

【相談:事業課題の整理と対応】

 

相談事業者基本情報

●企 業 名 楽ワーク福祉作業所
●業   種 障がい者就労支援事業所
●所 在 地  南城市
●資 本 金 非公開
●創   業 2011年
●従 業 員 10名

【相談内容】

楽ワーク福祉作業所は、障がいを持っている方達と共に「農福連携」に取り組み、自ら事業を興し、自立に向けてチャレンジしていきたいと考えている。商品開発のノウハウや販路展開の方法について教えてほしい。

【内容:県外視野に購買層設定】

障がい者就労支援事業所「楽ワーク福祉作業所」のサービス管理責任者の玉城達矢さんは、楽ワークの収益の柱として「ミツバチプロジェクト」を起ち上げた。ミツバチの巣から取り出して搾った”はちみつ”を濾し、加熱もせず加糖もしない「琉球百花はちみつ」を発売。2018年には南城市が優良品を推奨する「南城セレクション」を受賞した。それを受けて食品加工施設を新設し、今後は「はちみつ」をベースにした加工品づくりに取組みたいとの相談であった。

そこで県の商品開発事業に応募するようアドバイス、全国各地で商品開発の実績を持つコーディネーターを推薦した。無農薬、化学肥料を使わずに育てたパッションフルーツ、県産イチゴ、完熟シークヮーサー、自然栽培生姜の4種を使って、ヨーグルトと相性抜群のフルーツビネガーソース「美ら酢」を完成させた。これも2020年おきなわの花と食フェス「島ふ~どグランプリ」で奨励賞を受賞した。

玉城さんは出口(販路)の想定、健康志向の30代の女性をターゲットとして、買ってもらえるデザイン、モノづくりの考え方を学んだ。
さらに県外流通バイヤー10名を招聘した商談会にもエントリーするようアドバイス。参加した小売店、通販バイヤーとのネットワークが生まれた。特に大阪のセレクトショップのバイヤーから商品の取引だけではなく、市場ニーズに即したオリジナル商品の開発も提案された。また、県内の健康食品メーカーとのコラボ商品開発に携わるなど活動の輪が広がっていった。

玉城さんは、「ミツバチプロジェクトのおかげで障がい者が生き物と関り、はちみつの収穫の喜びが生きがいになっている。これからもクオリティーの高い商品をつくり、障がい者が自信を持って社会参画できる仕組みをつくりたい」と話す。
よろずの知見や連携する支援機関の事業を活用しながら今後も楽ワークをサポートしたい。

問い合わせは、楽ワーク福祉作業所、電話098-948-2023

県よろず支援拠点コーディネーター・池村博隆)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098-851-8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

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