CASE323 会社を辞めて開業したい

【相談:会社を辞めて開業したい

 

相談事業者基本情報

●企 業 名 非公表
●業   種 カウンセリング業
●所 在 地  沖縄県中部
●資 本 金 個人事業
●創   業 非公表
●従 業 員 非公表

【相談内容】

現在は会社に属し、社員のメンタルケアとカウンセリングを行なっている。契約社員として働いているが、契約期間満了を機に組織を離れ、広くメンタル不調を抱える人々のためにカウンセリング事業として創業したい。

【内容:独立の覚悟 計画が重要】

相談者はカウンセリングの資格を保有し、これまで契約社員として企業の中で働く社員のメンタルヘルスケアに携わってきた。契約期間満了のタイミングで退職し、増加傾向にあるメンタル不調を抱えながら働く方のカウンセリングの事業として独立開業したいという相談内容であった。

開業の動機は、社会問題となっている働く人のメンタルヘルスをケアするという社会的にも意義のある事業だ。相談者自身のこれまでの経験と能力を強みとして活かすビジネスモデルである。とは言え、経験や能力があれば起業できるというわけではない。起業する知識や手順が必要となる。

何より生活できる収入が得られるように計画をたてることが重要だ。開業に向けたひとつの手段として、現在の勤務先で引き続き働き収入を確保しつつ、休みの日などを利用し副業として開業することも検討してはどうかと提案した。

その場合、会社は副業を認めるか、会社との競業による影響、企業秘密の漏洩などに留意し、会社との話し合いが必要だろう。また開業する際には、商号・屋号を決め税務署に開業届を届けなければならない。次に事業計画を作成することも必要である。事業収入としての売上はどれくらいか、売上を得るためにはどれだけの顧客数が必要か、カウンセリングの報酬はどれくらいに設定するのか、等々を検討した上での計画を策定してもらいたい。

相談者は、独立開業するためには検討することが多く躊躇したという。改めてやりたいことを具体的にまとめ、リスクはあっても本当にやりたいのかと自問し、自身の覚悟を確認した。思いを叶えるべく先ずは行動してみようと、勤務先に退職の相談をしたところ、勤務先からは辞めた後も協力を得られることになった。当面の収入もある程度確保できる目途がついたことから開業を決意。健康保険制度などを比較して開業時期を決めた。

相談者の思いが開業により実現できることを楽しみにしている。今後も独立開業した相談者の経営を支援していきたい。

県よろず支援拠点コーディネーター・平田勇次)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098-851-8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

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