CASE294 コロナ拡大でマンゴー出荷白紙

【相談:新型コロナウイルス感染症の拡大で取引が白紙に!】

 

相談事業者基本情報

●企 業 名 非公表
●業   種 農業
●所 在 地   宮古島市
●資 本 金 非公表
●創   業 2019年11月
●従 業 員 非公表

【相談内容】

昨年11月にマンゴー農家として宮古島で創業した。年一度の収穫時期に新型コロナウイルスの感染拡大の影響で予定していた販売先との取引が白紙となった。今後どのように事業を進めていったらいいのかわからない。売上確保のためのアドバイスがほしい。

【内容:視点の切り替え販売強化】

 

相談者は、創業したばかりの新規就農者。マンゴーは初夏から夏にかけて年に一度の収穫で年間の収益が決まってしまうため、生産したマンゴーをタイミングよく販売しなければならない。しかし、今期は世界的に流行した新型コロナウイルス感染症の影響で、航空便の減便で物流が滞り、観光客は激減、予定していた売り先の取引解消などが相次いだ。投資の多い事業初年度にして運営の危機に見舞われた。

新規創業者である相談者は、生産にも追われながら、直面した経営課題にどのように対応したらよいか、また今後どのように事業を進めていけばよいのか不安で相談に来た。

提案したことは、まず最初に国の施策の融資制度や給付金、助成金や補助事業等の制度紹介を行った。コロナ禍の現状を正確に理解し、あらゆる制度を活用することでこの危機を乗り越えることが必要である。全ての産業に影響を及ぼす疫災であることから、今後どのようなことが社会全体に起こるのかを想像し対策を考えることが必要である。

相談者は状況を良く理解し素早く行動を起こした。銀行へ相談して融資返済を猶予してもらったことで、当面の資金繰りの心配はなくなった。また商品の情報発信をしっかりと行い、新たな取引先の確保もできた。最終的には7月末の商戦を前にして、生産したマンゴーを完売することができた。

危機に直面しても、落ち込むことなく現状を正確に理解し、自分の判断で行動に移したこと。初動が早かったので、結果として商談が滞ることなくスムーズに進められたことで今回の結果につながった。今後も事業を継続させ、更に成長してもらいたい。よろず支援拠点としても引き続きサポートしていきたい。

(県よろず支援拠点コーディネーター・石垣 博也)

 ※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

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